時々康駿    第21回(2013.5.29.)       


 時々と言っておきながら、ずいぶんと間が空いてしまった。この間書きたかったことは多々あった。しかし、キーボードの前に座ると書きたくなくなった。それでも、何を書きたかったか、だけは記しておきたい。


 3月のテーマ「新入生と環境整備」
生死をかけて何かに挑むことの欠如は環境整備(競技者で言えばグランド整備など)をすることに価値を見出せないことにつながる。価値が見出せなければ愛着は湧くはずもない。小学校より中学校の環境はよりよくなるのが普通である。それでは新入生が高校の環境が中学より劣悪だと感じたらどうなるか。環境整備の中に潜む価値観を追いたかった。


 4月のテーマ「燃える集団」
燃える集団を新たに作り出す。その集団は何かに夢中になり、夢中になれば必ず飛躍が起きる。飛躍が起きたとき、集団の誰もが困難などは感じなくなる。そんな集団には勝利の女神が現れ、幸運を与える。幸運とは何か。それは消極的な考えかもしれないが、ミスが少なくなるということかもしれない。そんな事が繰り返され奇跡が起こることを予測してみたかった。


 5月のテーマ「学校というところ」
学校というところは、生徒の視点から考えると、何をするところか、何をしたらよいところかわかりにくい仕組みがたくさんある。その中で進路が決定されていくわけであるが、ひょっとすると教師としてはそのほうがやりやすいのかもしれない。学校の目的を再考し、認欠という仕組みから部活動の価値を高める必要性をあらためて探ってみたかった。


 とまあ、こんなところでした。機会があれば書いてみたいと思います。



 JUVY-TC Jr.の第1ステージは3月から県高校総体が終了するまでとしている。他のところとは多少違う。ちなみに第2ステージはインターハイ終了まで、第3ステージは全試合(T&F)終了まで、それ以降は長距離は駅伝ステージであるが、一般種目は第4ステージである。すなわちJUVY-TC Jr.にとっての新学期は3月からというわけだ。
 その第1ステージ最大目標の県高校総体では、選手諸君は取りこぼしなく持っている力をしっかり出した。主将が怪我をしていたため関東大会に歩を進めることができなかったが、この大会までの彼の主将としての努力を考えれば、彼もまた大活躍だったと思う。佐野高校を例にとれば、昨年の関東大会出場3名から17名に躍進したのであるから、生徒の精進は立派としか言いようがない。
 そのことは、2週遅れで開催された岩手県高校総体、神奈川県高校総体でも同様であった。
私は岩手県に2日間出かけてその活躍ぶりをしっかりと目に焼き付けた。神奈川からは、試合終了後の監督からのメールで知った。
力の出し方、振り絞り方を心底感じた次第である。


 ゴルフではパーという言葉で表されるものがある。パー4なら4打で入れることが我々アマチュアにとっての目標になる。(…場合が多いが、実力によってはパーは考えないほうが良い場合もある)
 パー4を5打でホールアウトすることをボギーと言う。終わってみれば全く惜しいボギーもあれば、何とか踏みとどまったボギーもある。スコアカードを見ただけでは同じ数字が書き込まれているわけであるから、本人でなければわからない。
 取りこぼしをすると言うことは、どんな状況に直面しようと絶対にボギーで収めることに近い。
今回、規定打数より1打少ないバーディであがった種目もあった。もちろん予定通りパーで収まった種目もあった。惜しくもボギーをたたいた種目もあった。しかし、規定打数より2打多いダブルボギーは誰もいなかった。何とかボギーで踏みとどまった。このことを取りこぼしなしであった、と宣言するのである。


 久しぶりにリレーが踏ん張った。これはチップインバーディ(グリーンの外から直接入れ、規定打数より1打少ないナイスプレイ)かな、と思う。
 男子の4×100mRは今年最初の大会の44"8(このときは事情により決して私の考えるベストメンバーではなかったが)をおよそ1ヶ月で2"4縮めた。ちなみに昨年〜今大会にかけて一度も決勝に残ったことのないメンバーであり、100m12秒を切れるのが4人というチームである。結果2位。1年2名、2年1名。3年1名。
 女子の4×400mRは戦前の組み合わせ抽選会議でクレームがつき、予想タイムを修正させられたらしいが、その記録を10秒上回った。(クレームをつけた方にぜひお会いしたい。とは言っても初マイルだからそんなクレームも仕方ないか、と笑って笑って。)1年1名、2年2名、3年1名。ただしリザーブは3・4番手と同じ力を持つ2年をキープしていた。こちらは前述の通り全くの初出場。マイルを走れるのが楽しくて仕方なかった、と言う。結果2位。


 そうなんです。チップインバーディというのは狙ったからって入るもんじゃありません。私的には、とにかくホールに近づけてパーをとる(関東大会に出場)ことを考えてきましたが、当日のホールが直径1m位に見えたのも事実です。こんなことは二度とないかも知れませんがね。


 昨年の冬季(昨年の第4ステージ)から、毎日JUVY-TC Jr.と本気で向き合ってこれたのは幸せでした。歳をとると感情は高くというより深くなるのだ、と言うことを気付かせてくれた大会でもありました。幸せさが深いのです。身体の中に満々と水を蓄えた地下貯蔵庫を感じました。(その貯蔵庫の大きさはまだわかりませんが、かなりの大きさを持っていることでしょう)


 試合と言うものは、己の持つ総合的な力を表現しあう場です。
「見てくれ!」
「俺(私)はこんなに速く走れるんだぜ!」
「俺(私)はこんなに高く(遠く)跳べるんだぜ!」
「俺(私)はこんなに遠く投げられるんだぜ!」
「そのために誰も見ていない第4のステージで総合力を高めてきたんだ」
そんな声がJUVY-Jr.の面々から聞こえてくるようでした。


 いよいよ第2ステージに突入です。関東大会はそれほど甘くないことを知りすぎている私です。生徒には新たな考えで第2ステージを過ごすことを伝えました。その考えを関係者一同で共有しながら、気分の良い関東大会になるようにしたいという思いが、ついこの間心地よく脳内に着陸しました。
なぜ着陸できたかと言えば、横浜で愛おしい弟子と会食をし、43年前に国体にはじめて出場してからの歳月について話したからです。
このことについて書きたいのですが、紙面の都合で次回とします。


 その前に日本選手権!
斉藤!普通に自分を表現しろよ!!
普通に走れば、お前さんは十分速い!!!




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